メディア嫌い。無愛想。
第一印象はこんな感じのアーラッカーですが、ロッカールームにおける彼は不動のリーダーという言葉がふさわしい選手でした。(って見たことあるわけじゃないけどw)

ベアーズの54番が引退を決意して約1ヶ月が経ちました。54番の思い出を書こうと思っていましたがだいぶ先に伸びてしまいました。

私がブログを始めたのは確かスーパーボウルの直後の年だったと記憶しています。最初はyahooで始めたので確かな記録はありませんが、2年ほどそっちでやった後livedoorに移っていると記憶しています。まあ、そんなことはさておき、恐らくその2006年はアーラッカーの全盛期ともいえるシーズンだったのではと思います。その時には今みたいに全試合追いかけていませんでしたので、当時の存在感を知りません。しかしながら明らかにすでに彼はリーダーとしてチームを引っ張る存在でした。

そのスーパーボウル後7シーズン追いかけることになるわけですが、私がブログを始めて本格的にベアーズを追いかけ始めてからずっといた選手ですから、居て当たり前、という選手でした。昨年になって怪我が多くなり休みが増えてしまっていたとき以外では2009年に追った開幕戦の怪我以降の全休がありましたが、それ以外はほとんど試合に出ています。そしてアーラッカーの出場した試合とそうでない試合の勝敗比較がその時はよく出ていたものです。

ベアーズの不動のリーダーであると同時に、リーグを代表する選手でもありました。プロボウルは8回選出、オールプロは5回、その他多数の賞を受賞しています。ベアーズにおいては年間の最多タックル記録(153、2002年)と、キャリアの最多タックル記録(1,192)を保持しています。

メディアの対応のせいかあまり多弁な印象を受けませんが、ロッカールームでは大きな子供という印象、といったようなコメントをする選手が多いです。いたずらっ子的な存在で、チームのムードを作っていたようです。プレスカンファレンスなんかではブスっとした感じの場面も多いですが、ESPNラジオのWaddle&Silvyに出演している時などは意外に軽いコメントを残していますし、彼の人間性のよさを感じさせる一面も垣間見ることができました。

アーラッカーのプレーはとにかく彼のフットボールIQの高さと運動神経の高さが伝わってきます。ボールキャリアを判断してのタックルの正確さ、捕まえるスピードは超一流。キャリアの最後こそスピード感は薄れてきてはいましたが、フットボールIQと経験で十分すぎるほどカバーしていました。そしてLBとしては非常に高いボール・カバレージスキル。22というキャリアINTの数はLBの中では高い数字です。このフットボールIQ、運動神経の高さ、ボール・カバレージスキルの高さを持ったMLBの存在はスミスHCが就任してからのカバー2ディフェンスにとって正に大黒柱となっていました。

ベアーズといえばやはり伝統的にディフェンスのチームですし、その中心であった54番のジャージはやはり私の一番最初に購入したユニフォームになりました。今後も着ることになるでしょう。彼が他のチームのジャージに袖を通さずに終わったのもファンとしては非常にありがたいことです。まだプレーできるという気持ちもありながら、ベアーズ以外のユニフォームを着るという想像ができない、とコメントしていましたが、彼だけでなく、ファンも同じ気持ちでした。最後ハムストリングを痛めて退場したプレーが最後になってしまったのが非常に残念。最終戦の試合終了までやってほしかった。やはりそれだけが心残りでした。

これからどんな道を進むのかまだわかりませんが、今後の彼の人生も応援したいと思います。当たり前ですが彼が去ってもNFLは継続します。一抹の寂しさはありますが、ここからアーラッカーの居ない、新しいベアーズに頑張ってもらうしかありません。

スーパーボウルには進出しましたが残念ながら栄冠をつかむことはできなかったアーラッカー。そのせいもあって殿堂入りが多少遅れるかもしれませんが、確実に殿堂入りする選手でしょう。偉大な選手が引退しますが、また新しい時代のスターの誕生を期待したいと思います。

去り行く54番に再度感謝をしたいと思います。ありがとう、アーラッカー。さようなら54番。